
高い研究開発力で、日本発の革新的な
医薬品創出を目指す
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 神戸医薬研究所
創業130余年。ドイツの製薬企業
ベーリンガーインゲルハイムは1885年、ドイツで創業された老舗企業。ドイツ国内と神戸をはじめとする世界4カ所の研究拠点を持つ研究開発主導型の製薬企業で世界トップ20製薬企業の一つです。創業以来、株式を公開しない独立した企業形態を保持していることが大きな特徴で、安定した経営基盤の上で新薬の研究開発を行っています。
「Value through Innovation (VTI)~イノベーションによる価値~」の創出を目指す企業理念のもと、世界で約5万人の社員が医療用医薬品、アニマルヘルス、バイオ医薬品受託製造の3つの事業分野において研究開発、製造、販売に携わっています。医療用医薬品では「心血管代謝系」、「中枢神経系」、「免疫系・呼吸器系」、「がん・腫瘍免疫」の4つの疾患領域を中心に研究開発を推し進めており、現在治療ニーズが満たされていない疾患の治療と人々の健康増進への貢献を目指しています。
グローバルな研究開発拠点
日本へは1961年に進出し、1969年には兵庫県川西市に研究所を設立。世界の拠点の中でもアメリカより先に開設され、重要な拠点として根付いてきました。
神戸医薬研究所は、2008年、川西市の研究所を発展させ新たな研究開発拠点として、神戸医療産業都市に開設されました。
新薬研究開発はドイツ、アメリカ、オーストリア、日本など4カ所にある研究拠点が一体となり、それぞれに役割を担いながら進めていますが、神戸では特に日本やアジア各国の大学や医療関連企業・研究機関などが持つ優れた先端科学技術やアイデア等を汲み取り、一体となってグローバルな研究へと結びつけ、日本発の世界的な新薬開発へと繋げていくことを目指しています。例えば、薬物トランスポーター(体内で薬を運ぶ役割を持つタンパク質)や錠剤の設計など、現在、世界の中でも日本で特に進んでいる研究分野について、その強みを生かし関係大学などと連携して共同研究に力を注いでいます。
また、患者さんや医療現場のニーズは国別に異なることがあります。例えば、日本人にとって飲みやすい剤型の開発など、情報やデータを活用して、日本人のニーズにあった製品開発を行うことも重要な役割のひとつです。
近隣に、理化学研究所をはじめとする研究機関や大学、医療関連企業、神戸市立医療センター中央市民病院などの高度な専門病院群が集積する、神戸医療産業都市の環境を生かして、共同研究や研究者同士の情報交換や交流を行ったり、整備された専門実験施設などを活用したりしています。さらに新幹線新神戸駅、関西空港、神戸空港などを擁する好アクセスを活用し、東京の日本本社をはじめ海外の各拠点との連携もスムーズに行っています。
神戸医療産業都市の一員として、年1回開催される一般公開イベントにも参加しており、市民とのふれあいによって研究者も大きな刺激を得ています。
今後も神戸を拠点として日本、アジアの研究開発力を結集し、日本発の新薬、新たな技術の創出を目指していきます。