業界初となるカメラを用いた制御高度医療機関との医工連携で実現 - 輸液コントローラ SEEVOL® 開発支援

製品化事例 医療機器

The Challenge開発・製品化の背景

業界初となるカメラを用いた制御

株式会社村田製作所は、医療・ヘルスケア分野で独自の技術で様々な部品を提供しており、2017年より医療機器の販売も開始しました。村田製作所初のクラスⅢ医療機器である輸液コントローラSEEVOL®は、業界初となるCMOSカメラを採用したことが特徴です。カメラで液滴の体積を計測することによって正確な輸液制御を実現しました。薬液ごとの補正値を入力する手間が不要となり、安全性の高い自然落下式でありながら正確な時間管理に役立ちます。

医療現場の課題を把握し解決に向けた開発を実現

SEEVOL®は村田製作所と神戸市立医療センター中央市民病院が共同開発した製品です。課題発掘ワークショップにおいて、医療現場での薬剤投与におけるいくつかの課題がクローズアップされ、最適な薬剤投与の実現に向けて共同開発が行われることとなりました。この結果、現場が抱えていた課題やニーズを徹底把握した機能と仕様をもつ製品が実現しました。

The Solution神戸医療産業都市の支援

医工連携に積極的に取り組む
高度医療機関

神戸医療産業都市における代表的な医療機関である神戸市立医療センター中央市民病院は、医工連携による臨床現場ニーズの解決に積極的に取り組んでいます。SEEVOL®の開発では、病院の高度な専門知識を有する医療従事者が臨床現場のニーズに基づき、助言を実施しました。また、神戸医療産業都市推進機構がコンセプトから上市に至るまで薬事相談を行う形で伴走コンサルを実施しました。

The Results達成した成果

医療現場の高い評価を獲得

加圧式の薬剤投与は血管外漏出の際に重篤化することがあり、抗癌剤では自然落下式の流量コントローラの使用が推奨されています。しかし、この方式は点滴筒内の液滴数を数えて流量を算出するので、液滴の大きさが異なる薬剤は補正が必要でした。SEEVOL®はカメラを用いた体積計測によりこれらの課題を解決し、薬剤毎の流量補正を不要としました。そのため血管外漏出のリスクを低減しながら、看護師の負担軽減や設定ミスによる医療事故リスクを低減することが期待されています。さらに、操作方法をアニメーション表示するなどユーザビリティの向上も図られており、共同開発した臨床工学技士もSEEVOL®を高く評価しています。

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